■■■ 私の時間 ■■■ほとんど読書日記

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百万の手 -畠中 恵- 09:51
百万の手
百万の手
畠中 恵

「うそうそ」の畑中さんの本です。
今回の「百万の手」は・・・・・。

中学生の夏貴と正哉は幼馴染であり、親友。
親友の家が不審火によって火事になり、両親の残っている燃え盛る家に夏貴の目の前で飛び込んでいった正哉、そして 一家3人が焼死することになった。
飛び込もうとする正哉を押しとどめる際に、正哉は携帯を夏貴の手に残した。
その正哉の携帯から 声がする・・・・。
「火事の原因を突き止めてくれ」

夏貴は、母親との関係がストレスになっていた。
父が亡くなって以来、母親が自分を見る目が変わってきたのだった。
女友達からのプレゼントを 勝手にズタズタに切り裂いたり、父と同じ髪型をさせようとしたり、それは 息子を見る目ではなく、夏貴はそのストレスからか、過呼吸の発作を時折起こす。

一見、正哉の件と夏貴の母親との件は 無関係に見えるのだけれど、話が進んでいくうちに 根の深いところで繋がっていく。
不妊治療。
その病院は 不妊治療では全国的に有名で、多くの実績を残していた。
夏貴も正哉も、治療の結果生まれてきたのだったが・・・。

夏貴の出生の秘密。
すべては そこに繋がっていく。

今でも 「神の域」という扱いを受け、何かと問題になっている研究途上の命。
どんな命にも 代理の存在は不要だと、私は思う。
7年子供に恵まれなかった私は、不妊に悩む人の気持ちも よく分かるつもりだ。
「自然に授かるまで待つ」ことを通すことができたのは、周りの理解もあったからだとは思うけど、心無いことを面と向かって言われたことも 少なくない。

研究者の倫理観、その研究の成功を願う人の存在、許せない人の存在。
事件の発端は、そんな思いがけないところにあった。

命の尊厳。
人によって 判断の基準が違うものなんだろうけど、研究はしても その活用には倫理観を求めたいと思う。
| 読書 (日本) | comments(4) | trackbacks(21) | posted by 茶味
すべての雲は銀の・・・ -村山 由佳- 09:40
すべての雲は銀の…〈下〉
すべての雲は銀の…〈下〉
村山 由佳

死別と生き別れ・・・どちらが辛いんだろう。
主人公の祐介は、手痛い失恋をした。
彼女の新しい彼は、寄りにもよって自分の兄。
いたたまれない状況を見かねた友人タカハシの勧めで 信州のペンションに住み込みで働くことになった。
そこで出会った人たちとの関わりと、疲れ切るまで働くことで、思い悩む気持ちが少しずつ薄らいでいく。
でも、忘れたわけじゃない。 回数は減ったとは言え、思い出せば辛い。

ペンションに集う人達も、それぞれに抱え込んだものがあり、それが その人の人となりを形成している。
あぁ・・・人間って こうなんだよね。
そう、素直に受け止められる話でした。

取り立てて刺激的な事もなく、普通の日常を書いてあるのに、なぜか退屈しない。
出てくる人が みんな優しいからかな。
| 読書 (日本) | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 茶味
陽気なギャングの日常と襲撃 -伊坂 幸太郎- 09:57
陽気なギャングの日常と襲撃
陽気なギャングの日常と襲撃
伊坂 幸太郎

「陽気なギャングが地球を回す」から読んだ方が良かったのかな・・・・。
でも これ とても面白かったです。
真夏日が続いて、読書のペースがめっきり落ちていても読めました。
最初は短編集かと思ったのですが、後で 話が繋がっていって 面白い構成だと思いました。
後書きを読んだら、本当は短編だったのを 手を加えてまとめあげたとのことでした。

主役のギャングは四人。
これが また 個性的な人の集まりで、すごく良い!
人物像が 前に読んだ「とっても不幸な幸運」(畠中恵)の人物に負けないキャラクター揃いでした。
ある種の美意識があるというか、鮮やかで誰も傷つけない手口は、ねずみ小僧のような影のヒーローのようです。

やはり 原点である「地球を回す」を読まなくては・・・・・。
| 読書 (日本) | comments(6) | trackbacks(5) | posted by 茶味
閉鎖病棟 -帚木 蓬生- 20:23
閉鎖病棟
閉鎖病棟
帚木 蓬生

帚木さんの作品は 初めてです。
とても読みやすく、温かい目線を感じました。

タイトルの閉鎖病棟とは、字のごとく、閉鎖された病棟のこと。
脳や精神に障害がある人たちの 入院生活を、精神科医でもある作者が 
医者の立場からではなく、患者の側から書いています。
私は、前から、事件が起こると「精神鑑定」をすることが多々あることに疑問でした。
人を殺めるような時に、そもそも 冷静であるわけが無いだろうと。
精神的な障害がある人全てが 犯罪予備軍ではないだろうし、健康体である人だって信じられないようなことをしでかしたりもするし。

もちろん、凶暴な行為を繰り返してしまう症状や、善悪の判断ができない症状の人もいるとは思うけれど・・・。

この小説に出てくる患者は、みな反社会的な行動を起こして入院させられた人たち。
薬を服用したりすることで、落ち着いた生活ができている。
人を思いやる気持ちも、悲しい気持ちも、同じように持ち合わせています。
でも・・・入院するまでに至った経緯から、喜んで受け入れてくれる家族はいません。
15年、20年・・・・もしかしたら一生 病院で過ごすことになるのかも。
犯した罪に対する刑期よりも長く、そして、刑を受けていないことで自責の念から逃れる事ができない。

全ての患者に当てはまるとは思わないけれど、社会に受け入れるべき人までをも隔離したり、差別的な目で見たりしているのではないかと 後ろめたい気持ちになりました。
つまりは 私も、色眼鏡で見ていたということです。
猟奇的な事件が起こる度に、その色眼鏡の色が濃くなってしまうのですが・・・。

考えさせられる本でした。
| 読書 (日本) | comments(2) | trackbacks(0) | posted by 茶味
ZOO(1) -乙一- 13:39
ZOO〈1〉
ZOO〈1〉
乙一

乙一さんの作品は初めてです。
まずは短編集から・・・と思って手にしました。

なんとも不思議な世界を書く人なんですね・・・。
ホラーになるのかな。
その割りには 淡々としていて、映像にしたら悲惨になりそうなのに、残酷さをあまり感じませんでした。

うーーーん・・・・・。
村上春樹さんの本を読んだ後みたいな、不思議な空間を覗いたような気持ちにさせられました。
長編を読んだ方が、理解できたのかもしれないな。
| 読書 (日本) | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 茶味
貴賓室の怪人 「飛鳥」編 -内田 康夫- 14:21
貴賓室の怪人(「飛鳥」編)
貴賓室の怪人(「飛鳥」編)

やっと読みました。
私は どうやら読む順序を間違えてしまったようです・・・。
とはいえ、このシリーズの続編にあたる「イタリア幻想曲」とは、まったく事件としての関連はありませんので、別物として読んでも差し障りはないかなとは思います。

が・・・・。
「イタリア幻想曲」が良かったので、とっても期待していたんですよ。
そういった意味あいで言うならば、正直、期待はずれでした。

内田さんの作品は 登場人物に魅力があったり、事件の背景に歴史的な興味をそそられるものがあったり、旅行に行きたくなったり・・なんらかの満足感が得られるものが多いのですが、この作品には それらが無かったです。
浅見光彦も、岡部警部も出てくるのに、その魅力が発揮されていないようで・・・。
結末が、「これで終わり?」と すっきりしないのもどうかと。
続編がある故に あえてすっきりしない結末にしたのかな・・・と思ってみても、その続編の事件とは関わりがないし。

船の中の限られた空間で起こった事件なので、船の中のことしか書かれないのも仕方の無いことだけど、「軽井沢のセンセ」出すぎです。(笑)
道化役で出てるものの、豪華客船でスイートの客であることの喜びを綴っている部分が多くて、ちょっぴり引き気味になりました。

前にも書いたことがあるかもしれないけれど、初期の頃の浅見光彦の解決方法とは違う結末が多くなってきたように思います。
昔は、優しい中にも凛とした厳しさもあって、それが光彦の魅力だったのに、最近の作品(多くは読んでませんが)では、曖昧にぼかしたり 見逃したり ということが多いような・・・。
たまたま私が読んだ本がそうだっただけなのかしら??

光彦自身は永遠の33歳なんだけど、作家の方は現実に年を重ねていっているので、作風の変化も仕方が無いのかな。
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名探偵の掟 -東野 圭吾- 16:13
名探偵の掟
名探偵の掟
東野 圭吾

これは 変わった視点から書かれた短編集です。
パロディというか 風刺というか、東野さんもたくさん書かれているミステリーを 突込みを入れながら書いたような作品です。
ミステリーを何冊も読んでいる人には 誰をもじっているのか察せられ、
「え・・いいのかな? こんなこと書いちゃって・・・」
なんて 思いながらも クスっと笑えます。

この作品がデビュー作だったら、前に読んだ「推理小説」の時のように ちょっと嫌な感じを受けたかもしれないけれど、いくつもの面白いミステリーを書いている人なので、
「いつも 自分の作品にも突っ込みを入れながら書いてるのかな?」
と、想像してしまいました。

確かに ミステリーには 定石というか、密室とかアリバイ崩しとかトリックとか、名探偵の近辺にはとぼけ役の刑事がつき物だったり というパターンがあります。
読むほうも、それが分かっていて、そこを楽しむ部分もあるし、
「たまには違うパターンにして欲しいな。」
と思うこともあります。
ミステリー作家の本音がチラリと覗けるような、そんな言葉もアチコチに見られ、楽しく読めました。

でも私は 東野さんの長編小説の方が好きかな。
| 読書 (日本) | comments(0) | trackbacks(2) | posted by 茶味
うそうそ -畠中 恵- 09:53
うそうそ
うそうそ

人気の「うそうそ」を ようやく読みました。
「しゃばけ」シリーズの5作目になると知って、1作目から読むかどうか迷いながら いきなり「うそうそ」を。(笑)

面白かったです。
妖怪とかでてくるので、怖い話かと思ったら、全然。
なんともかわいらしくて、優しくて、頼りになる妖怪達に 心が和みます。
若だんな、いい味を出してますね〜。

やはり 1作目から全部読みたいな。
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あの日にドライブ -荻原 浩- 10:59
あの日にドライブ
あの日にドライブ

「もし あの時、違う決断をしていたら・・・」
年を重ねるにしたがって、そんな「もし」のネタが増えてきます。

大手銀行に勤めていた伸郎は、今はタクシーの運転手をしている。
たった一言、上司に「はい。」が言えなかったばかりに その後の生活が大きく変わることになったのだ。
妻も子供たちも、転職に関して 文句を言うわけではなかったのだが・・・。
「もし あの時に戻れたら・・・」
そう思わずにはいられなかった。
「うまくいっている自分」を妄想しながらタクシーの運転をし あちこちを周るうちに、学生時代に過ごしたアパートや、その頃の彼女の実家を見に行ったりする。
そして 気づく。
過去を変えることはできない。 今を受け入れて これからを変えるんだ。


伸郎の気持ちに共感できます。
ただ 本当に足を運ぼうとまでは思いませんが。(笑)
そして、学生時代の彼女ではなく、今の妻を選んだことも、エリートじゃなくなった今も受け入れ、昔からの夢だった出版業界に転職する努力をしようとする姿は 嬉しかったです。
「今更ね・・」と 自分で線引きをしてしまう年代になると、これから夢に向かってがんばろうという気力がなくなってしまってる・・・。

ちょっぴり疲れた年代の人を、青臭くも励ましてくれる話でした。
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天使がいた三十日 -新堂 冬樹- 22:48
天使がいた三十日
天使がいた三十日

新堂さんの本は 何冊か読んで、ほのぼのとした温かい話と、どす黒いドロドロの話の両極端を書ける人だとは知っていました。
今回読んだこの本は、タイトルからして、ほのぼの系。

ただ、「忘れ雪」とイメージが似てるというか、同じ色を感じてしまって、綺麗で温かくて、キュンとする話ではあるものの、私の中では 高評価ではなかったです。

出てきた犬のマリーは 可愛いです。
ほんと かわいいです。
子供と動物ものは、急所を押さえられるので、困ります。

主人公の日吉は、一年前のクリスマスに念願の子供を身ごもった最愛の妻を事故で亡くした。
妻が亡くなってから生きる希望を失った日吉は、自堕落な生活に身をおとす。
雪の振る公園のベンチで、そのまま 何も感じない世界へ行ってもいいと思いながらじっとしているところで 犬のマリーと出会う。
マリーと一緒にすごすうちに、マリーは妻の生まれ変わりなのではないかと感じ始め、日吉は生きる力を与えられていく。

マリーと出会ってからの日吉は、自分を助けてくれる人たちにも出会える。
日吉にとって マリーはかけがえの無い存在で・・・。

私が妻だったらどうなんだろう・・・。
自分が亡きあと、生きる希望がなくなるほど悲しんでくれるのは 嬉しいしありがたい。
でも 1年たっても、生活は変わらないどころか ますます落ちていく。
そこまで愛されたのなら 女冥利に尽きるのかもしれないけど、私だったら、忘れて欲しくはないけれど、悲しみ続けても欲しくない。
家も売り、借金も重ね、働きもせず 風呂にも入らず、浮浪者のほうが余程小奇麗にしているではないかと言いたくなるような部屋。
そんな姿は 望みたくない・・・。

子供たちには 安心して薦められる本だとは思うが、綺麗すぎて どこかで照れくさくなった。(笑)
ファンタジーなので そういうのが好きな人には とても評価が高そうです。

私としては、新堂さんのこのジャンルの本では「僕のいく道」が一番好きかな。
| 読書 (日本) | comments(0) | trackbacks(1) | posted by 茶味
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